こんにちは。
よつば【Four-leaf-clover】の星野です
本日は世界で活躍する写真家、『藤森武』さんの写真集と
同じく写真家の『林忠彦』さんの写真集などの買取がございましたのでご紹介していきたいと思います!
こちらは藤森武さんの写真集『独楽―熊谷守一の世界』。
写っている方は本のタイトルにもある通り、熊谷守一さんになります。
熊谷守一さんは白くて長いあごひげの風貌や、自然の中に身を置いて暮らす
その姿から「画壇の仙人」と呼ばれる画家として知られています。
家ではチョウゲンポウやミミズク、猫など様々な動物を飼っていたそうです。
この写真集を初めて拝見した時、熊谷守一さんの瞳は澄んでてとても綺麗で、
きっと心も純白で優しい方だったんだなと感じました。
熊谷守一さんの主な作品は自然や裸婦、花や小動物など生命のあるものをモチーフにしており、
洋画だけでなく日本画も好んで描き、書・墨絵も多数の作品を残しています。
実力も然る事乍ら、文化人なら誰もが憧れる文化勲章が内定したのにも関わらず
辞退するなど奇想天外な方でした。
この方はきっと名誉や財産のために絵を描いていたのではなく、本当に心から
絵を描くことを好み、楽しんでいたんだろうなと感じます。
こちらはそんな熊谷守一さんの私生活を中心に昭和49年から昭和51年に渡り記録した写真集。
カラー図版を新たに加え、モノクロ図版も差し換えた、1976年講談社初版刊の新版になります。
熊谷さんは元々写真を撮られることが大嫌いで、今まで写真家と呼ばれる人はほとんど写していないそうで
とても貴重な一冊となっております。
一方、熊谷守一さんを撮影した藤森武さんは、仏像写真など戦後の日本を代表する写真家の一人、
「土門拳」さんの二番弟子としても知られています。
東京写真短期大学に在学中から土門拳さんに弟子入りをした後、『古寺巡礼』シリーズをはじめとする、
後期代表作の助手として務め、凸版印刷写真部を経てフリー写真家となります。
師の影響もあり、主に人物や生け花、古美術や仏像などをテーマに活動をし、
日本写真家協会会員、土門拳記念館学芸担当理事・学芸員もされていたようです。
お次に紹介するのは、「林忠彦」さんの写真集
『天恩山五百羅漢寺―霊鷲山釈迦説法図』になります。
林忠彦さんは人物写真の傑作を数多く残した写真家で、
木村伊兵衛、土門拳、渡辺義雄などと並ぶ昭和を代表する写真家の一人です。
戦前は雑誌のグラビア撮影を中心に活躍していました。
戦後まもなく、多くの作家や編集者たちの集う銀座のBAR「ルパン」で、
作家の織田作之助さんのポートレートを撮影していたところ、当時駆け出し中の太宰治さんに絡まれ
最後のフラッシュバルブを使って1カットだけ撮影した写真が後に代表作となる太宰治さんにとって一番有名な写真となります。
また、書斎での坂口安吾さんを写した一枚も代表作の一つになります。
その後も「ルパン」を事務所代わりにしていた林忠彦さんと、
そこの常連だった坂口安吾さんは数年来の飲み仲間だったそうです。
そんな数々の有名人を撮ってきた林忠彦さんの初の試みでもある
『天恩山五百羅漢寺―霊鷲山釈迦説法図』。
今まで仏像を撮ることを敬遠されていたらしいのですが、実際に五百羅漢寺に
足を運んだことがきっかけとなり次第に「撮ってみたい」という感情が湧いてきたそうです。
そして今までの仏像写真界の先輩たちが大型カメラで写してきたものを、
あえて小型カメラで撮影することで視点を変え新たな羅漢が写し出されています。
また、羅漢に関する詳しいエピソードなども書かれている一冊となっております。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました
今回ご紹介したような有名写真家の写真集や、絵画・画集などの美術書、
この他にも宗教関連のものなども多数買い取り行っておりますので
ぜひ気軽にお問い合わせくださいませ
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